自宅で過ごす時間を利用して、ドーナツを手作りしてみませんか? イーストで発酵させた生地はふかふかの食感に仕上がり、食べごたえもありますよ。
料理制作=かるべけいこ 写真=野中元 構成=三星舞


かるべけいこさん 自然食料理家。1969年、福岡県生まれ。食の自給を目指し、1994年に夫で写真家の野中元さんと熊本県南阿蘇村へ移住。料理講師としても活躍している。


 ドーナツを作る方法はいくつかありますが、イーストで生地を発酵させるレシピを紹介しましょう。工程は多いものの、難しい作業はありません。ただ、発酵が始まった生地はとても繊細なので、強く引っ張ったり、ちぎったりせずに、優しく扱ってくださいね。今回はベーシックなリング状に成形しましたが、丸のままで揚げパン風にしてもよいし、ツイストや三つ編みにしてもかわいく仕上がります。仕上げの砂糖をきび砂糖や黒砂糖に代えたり、きな粉を加えてみたりと、アレンジも楽しんでください。(かるべけいこ)



材料
/作りやすい分量 ぬるま湯 150㎖~ 地粉(強力粉) 300g きび砂糖 30g ドライイースト 3g 卵 1個 塩 3g 菜たね油 大さじ1 揚げ油 適量 メープルシュガー 適量


(主な道具) ボウル、揚げ鍋


(分量について)
調味料の種類やその日の気温などによって仕上がりの味は変わるため、レシピには必要な分量のみ記載しています。味見のポイントごとに確認し、その都度好みの味に調整してください。



1.大きめのボウルにぬるま湯と地粉、きび砂糖、ドライイーストを入れる。

2.粉全体に水分が行き渡るように、手でぐるぐると混ぜる。

POINT.ボウルに付いた粉類も分量のうち。生地でぬぐうようにして混ぜ込む。

3.粉類がそぼろ状になってきたら、卵を加えて混ぜる。

4.生地がまとまり始めたら、親指の付け根あたりで押すようにしてこねる。

5.生地がまとまったら、塩を加えてさらに力強くこねる。

6.生地の表面がつるんとなめらかになったら、油を加えてさらにこねる。

7.生地に油がなじみ、表面にぬるつきがなくなるまでしっかりとこねる。

POINT.生地を引っ張ってのばし、指先で押しても破れない程度に弾力が出るまでこねる。

8.生地の閉じ目を下にしてボウルに入れ、ボウルに濡れ布巾をかぶせて発酵させる。春夏は室温で、冬は約40度の湯にボウルを浸けて30分が目安。

POINT.生地の大きさが1.5~2倍にふくらみ、指先で押した部分がゆっくりと戻る程度まで弾力が出たら十分発酵したサイン。

9.地粉をふったまな板や台にそっと生地を移し、表面にも地粉をまぶす。生地を転がして棒状にする。包丁やスケッパーで約50gずつ切り分ける。

POINT.この時に手でちぎったりせず、必ず包丁などで切り分ける。

10.切り分けた生地を手のひらで転がし、表面をつるんとさせながら丸める。丸め終わったら濡れ布巾をかぶせて5~10分寝かせる。

POINT.丸めたそばからうち粉をしたまな板に間隔を空けて置き、乾燥しないように濡れ布巾をかけておく。

11.生地を1つ分ずつ成形していく。手に地粉を薄くまぶし、生地を押しつぶして空気を抜く。

12.(11)の生地を三つ折りにする。

13.(12)の生地を90度向きを変え、さらに三つ折りにする。

14.たたんだ生地の閉じ口を指先できゅっとつまんでくっつける。閉じ口を下にして、手のひらで転がして丸める。

15.(14)を軽く抑えて厚さ1cmほどにし、中心部分に指先で穴を開ける。

16.穴に両手の人差し指を入れ、指を軸に生地を回転させて直径約7cmのリング状にする。

17.7cm四方に切ったクッキングシートに(16)を置く。残りの生地も同様に成形する。

18.(17)を室温に置き、生地がふっくらと膨らむまで発酵させる。寒い時期はオーブンの発酵機能を利用する。

POINT.生地を指で押し、へこんだ部分がゆっくりと戻ってくるようなら発酵が終わったサイン。

19.鍋に菜たね油をたっぷりと注ぎ、160~170度に熱する。(18)をシートごとそっと入れ、じっくりと揚げる。

POINT.クッキングシートは生地が揚がり始めると自然に外れるので、その都度取り除いておく。

20.こんがりと色づいたら裏返し、全体がたぬき色になるまで揚げる。

21.揚げたそばからキッチンペーパーに並べ、余分な油を切っておく。

できあがり.熱いうちにメープルシュガーをまぶす。ビニール袋にメープルシュガーと揚げたドーナツを入れ、軽くふってまぶしてもよい。