現在、熊本県大津町で営業している九州の食卓セレクトショップですが、
オープンまでには紆余曲折の物語がありました。
熊本市内から阿蘇郡西原村への移転計画、
そしてリフォーム中の熊本地震、建物の全壊。
急遽浮上した大津町への移転話。
その間のことを、少しお話ししましょう。


古倉庫を事務所にリフォーム

さて、その大津の事務所です。
ご覧のように、前の前がJR豊肥線の肥後大津駅。
結構、町です。

そして、こちらがその物件です。藤本さんが事務所として使うべく、
コツコツと手を入れてきただけあって
まだ完成形ではないものの、とってもいい感じになっています。

こちらが店舗部分の内部。
昔は居酒屋だったそうで、カウンターのあたりに
その面影が感じられます。

そしてその店舗部分の裏にこの倉庫がくっついているという不思議な作りです。

倉庫の内部がこれ! すごい梁と柱が走っています。
土壁にする予定だったそうで、相当な手間と時間をかけて
壁の下地が竹で編んであります。

内部は藤本さんが古民家を解体した時に出てきた
古家具や建具などが置かれていました。
とても雰囲気はありますが、事務所として機能させるには
相当手をいなければいけません。

まずは、片付け。作業スペースを確保します。
梁の上や屋根裏に相当の埃がたまっていたので
まずはそれを落とすところから始まります。

これが屋根裏。お気に入りの場所です。

こちらが屋根裏の反対側。昔は麦の貯蔵に使われていたようで
そのための貯蔵庫なども残っています。

足場もないので、恐る恐る梁の上に上がって、ほうきで埃をはらい、
たわしでこすった後にぞうきんで拭き上げます。
その後、透明のオイルステインを塗ると、白茶けていた古材が
生き返ったように渋い輝きを放つようになります。

埃払いと平行して、石積みの基礎の上に床張りのための準備が進められます。

防塵マスクをしても鼻の穴が真っ黒になるくらいの埃の中で
黙々と作業を続けるスタッフ。
休日返上で頑張ってくれました。

毎週末、大津に通って清掃が続きます。
少しずつ柱や梁が黒光りしてきたでしょう。

この時期の作業は暑さとの戦いでもあります。

頭に氷をのせて、熱中症と闘います。

いよいよ床張りが始まりました。
地熱で乾燥させた無垢の地元杉材です。

間仕切りなどもでき始めて、少し事務所らしくなってきたでしょうか。

さあ、引っ越しは7月23日。一週間を切ってしまいました。
本当に間に合うのか。一体、どんな事務所になるのか。
乞うご期待!

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