専門店で食べるものと思いがちなちゃんぽんも、
かるべ流なら家庭で、しかも簡単に手作りできます!
新しい〝家庭の定番麺料理〟になりそうです。

料理制作=かるべけいこ 写真=野中元 構成=三星舞


かるべけいこさん
自然食料理家。1969年、福岡県生まれ。食の自給を目指し、1994年に夫で写真家の野中元さんと熊本県南阿蘇村へ移住。料理講師としても活躍している。


  一般的に、ちゃんぽんのスープは豚骨や鶏ガラでだしを取ることが多いようです。でも、私のちゃんぽんスープは、野菜ときのこ類、魚介、肉を炒め煮して出る旨みが味の決め手。大きく分けて4種の食材を組み合わせることで、奥行きのある複雑な味わいのスープに仕上げています。
 具を炒める作業がスープを作る作業でもあるので、使う道具も手間が少なくて済むのもポイントです。手に入れやすい材料だけで作れ、慣れれば完成まで30分程度。野菜もたっぷり食べられますよ。 (かるべけいこ)


材料 材料/3人分
キャベツ 3枚(1/4カットのものは6枚)
椎茸 1個
にんじん 1/3本
たまねぎ(小) 1個
ブロッコリー 小房で3個程度
豚ばら肉 5枚
ちくわ 1本
もやし 1袋
エビ ひとつかみ
中華麺 3人前
塩 天然のもの
しょう油 天然のもの
こしょう




(主な道具) 包丁、まな板、中華鍋(または深めのフライパン)、木べら、鍋、ザル


(分量について) 調味料の種類やその日の気温などによって仕上がりの味は変わるため、レシピには必要な分量のみ記載しています。味見のポイントごとに確認し、その都度好みの味に調整してください。



1.キャベツは必要な枚数の葉をはがし、洗っておく。

2.①のキャベツを幅2cmの短冊切りにする。

3.椎茸は石突きを切り落とし、かさと軸に分けておく。

4.かさは厚さ5mmの薄切り、軸は縦に薄切りする。


〔ポイント〕軸にもしいたけの旨みがたっぷり。捨てずに使い切る。

5.にんじんは幅2cm、厚さ2~3mmの短冊切りにする。


〔ポイント〕にんじんはへたの黒ずんだ部分を包丁のあごで取り除くと、頭も切り落とさずに使うことができる。

6.たまねぎは幅2~3mmのくし切りにする。


7.ブロッコリーは小房に分け、食べやすい大きさに切る。


〔ポイント〕ブロッコリーのつぼみの部分に包丁を入れるとバラバラになってしまう。茎に切り込みを入れ、つぼみは手で裂く。


8.豚ばら肉は幅4cmに切る。


9.ちくわは厚さ5mmの輪切りにする。


10.具を炒めていく。中華鍋か深めのフライパンに菜たね油を熱してなじませる。


11.⑧の豚ばら肉を入れ、軽く塩をふる。色が変わるまで炒める。


12.③の椎茸と⑤のにんじん、⑥のたまねぎを加え、たまねぎがしんなりするまで炒める。


13.②のキャベツを加えて炒め、色が濃く変わり始めたらもやしとエビ、⑨のちくわを炒める。


14.エビの色が変わったら、具の半分くらいまで水を注ぎ入れる。


15.煮汁が沸騰し始めたら塩小さじ1としょう油、こしょうで味を調える。


>味見!この時点で、自分がおいしいと感じる味付けにしておく。しょう油とこしょうの量は、味をみながら調節する。


16.小鍋に湯を沸かし、ブロッコリーを色が濃くなる程度にさっとゆでる。ザルにあげておく。


17.別の鍋にたっぷりと湯を沸かし、中華麺を少し固めにゆでる。


〔ポイント〕ゆで上がった麺を流水で洗ってぬめりを取ると、ツルツル、シコシコとした食感に。


18.(15)の中華鍋の具を鍋の端に寄せ、空いたスペースに麺と(16)のブロッコリーを入れる。温める程度にさっと煮る。


〔できあがり〕温かいうちに器に盛る。